”専門職大学時代”への準備として

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専門職大学への準備と考察

専門職大学の創設経緯とは

なぜ、「専門職大学」が必要となるのか、という議論が多く取り沙汰されています。その経緯については、安倍政権の教育再生実行会議が提言し、成長戦略として盛り込まれたということが発端となっております。
実態となる就職現場としては旧来にも増して即戦力が求めてられているという側面もあります。
以前、企業が採用した人材に対して、自らの企業内の社員教育制度を採用して、十分な研修期間を設けるという会社も多くありました。
しかし、今では厳しい経済状況の中、充実した社員教育による人材育成よりも、即戦力としての活躍ができる人材をより一層求められています。
つまりは、企業側の「新人教育を入念に実施する余裕が無くなったので、即戦力としての新人教育を学校側でやってほしい」という意図もあると考えられます。
実際には反対派の声も多数あり、実現に向けてはどのように価値を見出すか、専門職の技術習得やカリキュラムの質の確保も重要であり、今後の議論の必要性が問われています。

実現すれば1964年ぶり

この、専門職大学が正式に誕生とすると、大学の種類が増えるのは1964年の短大以来となり、大きなインパクトを与えることが予想されます。

この制度に求める考え方

この制度に対して、中教審(*)の答申は「現場レベルの改善・革新をけん引できる人材の養成強化」を謳っています。また、大学制度で育ちにくい即戦力になる人材育成を推進するという、実践力主義も重視しています。そのため、インターンシップなどの実習時間は4年制のもので600時間以上を受けるという内容が盛り込まれています。
更に、卒業に必要な単位の3~4割を実習や演習科目として掲げており、入学の受け入れとしては高校の卒業生だけでなく大学生、専門学校生、社会人など幅広く対象となっています。
現在の大学よりも実践を重んじた授業構成になり、各業界や地域の機関と協力して教育活動を策定するという方針ということからも、まさに実践的であり専門的、且つ大学としての教養も身につけるという面を考慮されていると考えております。
具体例としては「ITプログラマー、生産から加工品開発・販売までを手掛ける農業従事者、観光分野での接客のプロ」の育成を重視するとされています。

しかし、現在では急速な少子化の影響を多大に受け、特に4年制の私立大学での定員割れは深刻となっており、すでに大学は飽和状態にあるとされています。
その状況下での新制度の創設においては、当然受け入れたくないという立場も多数存在しています。
特に、最近では大学でもインターンシップ制度を取り入れて、学問の実用化や現場で役立つスキルの採用にも力を入れており、即戦力候補へと進められているケースもあります。
そのため、実際の採用担当者や企業の立場からすると、現在の大学での取り組みや授業をより一層現場にマッチしたものに変更することで対応し、新制度そのものが必要無いという見方もあります。

この専門職大学の創設に関しては、細部を詳細に決定する以前にもっと教育現場に近い立場の現場で活躍する職員の方や将来の進路を考えている高校生、またその親世代の方たちの意見を十分に汲みとった上での判断が求められています。

*中教審とは

中央教育審議会の略であり、今回の専門職大学制度の創設に向けての中心的な立場にある機関のことです。
多数ある文部科学省の審議会のうち最上位のポジションを占め、最も基本的な重要事項を取り扱っています。

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